調神社

【つきじんじゃ】

『延喜式神名帳』にも名が残されている古社である。社伝によると、創建は開化天皇の時代にまで遡るとされる。 “調”と書いて“つき”と読ませるのは、この神社の境内に伊勢神宮に納める貢ぎ物(調)を保管する倉を造り、武蔵国をはじめとする南関東の初穂米や調を集めたところから始まるとしている(一説によると、伊勢に天照大神を祀った(現在の伊勢神宮)倭姫命が直接下向して定めたとも言われる)。この貢ぎ物を境内に運び入れるために、神社の入口に鳥居を置かない風習ができたとされ、これが現在も調神社の七不思議の1つとなっている。

また“つき”という呼び名から、月待ち信仰、さらに兎を神使とする信仰が起こったとされる。そのため境内には数多くの兎の像が置かれており、狛犬ならぬ狛兎もある。そして“ツキ”を呼ぶ神社としても有名である。

<用語解説>
◆調神社七不思議
1.鳥居がない
2.松の木がない
3.狛兎
4.御手洗池の片目の魚(池は現存せず)
5.日蓮上人駒つなぎのケヤキ
6.境内にハエがいない
7.境内に蚊がいない

アクセス:埼玉県さいたま市浦和区岸町